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FAQよくあるお問い合わせ

Section01衛星測位について

1.衛星測位とは?

人工衛星(測位衛星)からの信号を使って自分の位置を求めることを衛星測位といいます。下のように((1)~(3))自分の位置を求めるためには4機以上の測位衛星からの信号を受信する必要があり、位置だけでなく時刻も正確に求めることができます。

(1) 測位衛星からの信号が受信機に届くまでの“時間"を測る。

測位衛星から送信される信号には“衛星の位置"と“信号を送信した時刻"の情報が入っています。この時刻と、信号が受信機に届いた時刻との差をとることで、信号が届くまでの“時間(電波伝搬時間)"を求めることができます。

(2) 測位衛星との“距離"を求める。

(距離)は(速さ)×(時間)で求めることができるので、 “電波の速さ(光の速度=約30万km/秒)"に “電波伝搬時間"をかけることで、測位衛星と受信機との“距離"が分かります。

(3) “自分のいる位置"を求める。

4機の測位衛星からの距離が分かれば、図のように自分の位置(緯度、経度、高度、時刻)を求めることができます。

■人工衛星による測位の原理

2.他の衛星測位システムは?

アメリカのGPSや日本のQZSSだけでなく、現在、ロシアのGLONASS(グロナス)、EUのGalileo(ガリレオ)、中国のBeiDou(北斗)、インドではQZSSと同じ地域測位システムであるIRNSSの整備が進められており、10年後には100機近い測位衛星が利用できるようになるといわれています。

特にアジア・オセアニア地域では、他地域に比べて多くの測位衛星が利用できると注目されています。

■2020年における可視衛星数予測:世界地図上の各地点でみることができる測位衛星の数の予測値を色で表しています。

Section02準天頂衛星初号機「みちびき」について

3.「みちびき」の役割とGPSとの違いとは?

GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)は、アメリカが運用するグローバルな衛星測位システムで、約30機のGPS衛星で構成されています。日本で開発した準天頂衛星初号機「みちびき」は、日本周辺にフォーカスしたローカルな地域測位システムです。GPSと「みちびき」をあわせて利用することで、測位ができる場所や時間帯が拡大し、測位精度が高めることができると期待されています。

「みちびき」には大きく2つの役割があります。

(1) 衛星測位の利用可能エリア・時間帯を拡大する ~GPS補完効果

「みちびき」はGPS衛星とほぼ同様な信号(補完信号)を送信しています。「みちびき」は日本のほぼ真上(準天頂)に長時間滞在できるよう工夫された“8の字"軌道を飛んでいるため、GPSだけでは測位が難しかった見通しの悪い都市部や山間部でも衛星からの信号を受信することができます。

(2) 衛星測位の測位精度を向上する ~GPS補強

GPSのみで求めた位置には約10mの誤差があります。「みちびき」は測位の精度を向上させるための補正情報が入った信号(補強信号)も送信しており、これを利用することで、ユーザは高精度(サブm級、cm級)で信頼性の高い測位を実現することができます。

4. 「みちびき」のGPS補完効果は?

長時間天頂付近にいる「みちびき」の信号が利用できることで、GPS衛星だけでは測位が困難だったビルの多い都市部や山間部でも測位ができるようになり、利用実証実験においても測位可能率()の向上を示す結果が得られています。

図は都市部(新宿地区)における実証実験の結果を示しています。GPS衛星のみ(青)では、ビルなどに遮られてしまい4機以上の測位衛星からの信号を受信することができず、測位結果が得られない場所が多くありました。しかし、「みちびき」を組み合わせることにより(赤)測位ができる場所が飛躍的に増加していることが分かります。この時の実証実験では、測位可能率は28.5%から70%にまで向上しました。

測位信号を取得している時間において、測位結果が得られた時間の割合(パーセント)を表しています。

2012 ZENRIN CO., LTD.(Z05E-第599号)
■都市部(新宿地区)での測位可能率の改善例:GPSのみ(青)と「みちびき」を組み合わせた場合(赤)
(三菱電機株式会社との共同実証実験の結果)

5. 「みちびき」を使った新しい研究分野とは?

衛星測位の活用分野は、カーナビや携帯電話のナビ機能など“位置を知ること"に限りません。農機の自動走行やブイを用いた波高検知、災害時の緊急メッセージ提供、水蒸気量測定による集中豪雨予測など、幅広い分野での新しい利用研究が進められています。「みちびき」によって衛星測位が利用できるエリアが拡大し、より高精度で信頼性の高い測位が可能になることで、さらなる応用研究の広がりが期待されています。

■測位衛星を利用した共同実験風景

Section03準天頂衛星初号機「みちびき」のシステムについて

6.「みちびき」はどんな衛星か?

衛星の諸元は下のようになっています。

形状高さ6.2m×幅3.1m×奥行2.9m (打上時)
幅25.3m (太陽電池パドル展開時)
質量約4トン(打上時)
発生電力約5300W
設計寿命10年以上
軌道
 高度
 傾斜角
 軌道周期
準天頂軌道(中心経度:約135度)
近地点:約32000km、遠地点:約40000km
約40度
約23時間56分
信号GPS補完信号(L1C/A、L2C、L5、L1C)
GPS補強信号(L1-SAIF、LEX)
打ち上げ2010年9月11日 種子島宇宙センター
HIIAロケット18号機

7.「みちびき」のアンテナとは?

「みちびき」のアンテナは、地表に届く電波の強さを均一にするために工夫されたヘリカルアレイアンテナです。

GPSだけでなく複数の衛星測位システムが同様の周波数を共用しているため、衛星信号の強さを一定の範囲内で均一にしなければなりません。「みちびき」は、他の測位衛星と比べて高度が高いだけでなく、地表面との距離が変動する楕円軌道を飛んでいます。そのため、他のシステムより強い信号を、高度の変動によらず地表面での強さが均一になるように送信できるアンテナを使用しています。

■「みちびき」のアンテナ:ヘリカルアレイアンテナとは、らせん状(ヘリカル)に巻きつけたアンテナ素子を集めた(アレイ)アンテナのことで、「みちびき」のアンテナは19本のヘリカルアンテナ素子で構成されています。

8.「みちびき」に搭載している時計とは?

測位衛星から送られてくる時刻の情報が正確でないと、自分の位置を正確に計算することができません。わずか1マイクロ秒(100万分の1秒)の時刻のずれが、300mもの測距誤差となってしまいます。

このため、「みちびき」には極めて正確で、安定度の高いルビジウム原子時計を2台搭載し、さらに、送信する電波の位相や周波数のずれができるだけ少なくなるように配線や温度管理などに様々な工夫をしています。

■「みちびき」搭載の原子時計

9.「みちびき」の地上システムとは?

準天頂衛星初号機「みちびき」を支える地上システムとして、(1)測位モニタ実験局、(2)マスターコントロール実験局、(3)追跡管制局があります。

■「みちびき」の地上システム図

(1) 測位モニタ実験局

「みちびき」の見える地域に、国内外あわせて9つのモニタ局が整備されています。常に「みちびき」やGPS衛星からの信号を受信してマスターコントロール実験局に送ります。

■「みちびき」モニタ局配置

(2) マスターコントロール実験局

筑波宇宙センター内に設置された「みちびき」専用の実験局です。「みちびき」をモニタリングしたり、各モニタ局や関係機関から収集した情報をもとに「みちびき」から送信する信号を生成し追跡管制局へ送っています。

(3) 追跡管制局

「みちびき」を常時運用するために沖縄に整備された専用の追跡管制局です。「みちびき」は日本からオーストラリア上空までを通る“8の字"軌道を描くため、常時「みちびき」を見ることができる沖縄に設置されています。

マスターコントロール実験局から送られてきた信号を「みちびき」へ送る役割をしているため、運用が途切れることがないようにドームに覆われた直径7.6mの大型アンテナが2つ設置されています。また、降雨減衰などの影響を受けにくい帯域の電波を使用するなど、台風の多い沖縄で荒天にも耐えられるよう様々な工夫がされています。

このように、地上から常に「みちびき」と信号を送受信することで、「みちびき」を安定に運用し、情報の正確性を高めているのです。

■沖縄の追跡管制局

Section04準天頂衛星初号機「みちびき」の利用方法について

10.「みちびき」の信号はどこで受信できるか?

「みちびき」は、日本だけではなくアジア・オセアニア地域でも利用することができます。図は「みちびき」が仰角10度以上にみえる時間率()を表しており、日本にフォーカスした測位衛星ではありますが、広い範囲で信号を受信できることが分かります。

24時間のうち、「みちびき」が仰角10度以上に何時間みえるかを百分率(パーセント)で表した値です。

■「みちびき」が仰角10度以上に見える時間率

11.「みちびき」の信号はいつも受信できるか?

「みちびき」の信号は常に送信されているため、十分な仰角があり、遮るものがなければ受信することができます。ただし、補強信号(Q2を参照)は、日によって送信されている情報が異なります。これは、JAXAをはじめ複数の機関が異なる補正情報を作成しており、実験スケジュールに従って交代で配信しているためです。 補強信号を利用したい方は、事前に実験スケジュールをご確認ください。

12.「みちびき」はいつ高仰角にいるか?

日本国内であれば、1日のうち8時間程度は「みちびき」を高仰角(60度以上)にみることができます。ただし、いつも同じ時間帯に高仰角にみえるわけではありません。これは、「みちびき」は地球の周りを一周約23時間56分で回っており、「みちびき」が同じ場所に戻る時刻が1日約4分ずつ遅れていくためです。日中に「みちびき」が高仰角にいるのは秋から冬にかけてですが、「みちびき」の詳細な位置を知るツールとして、iPhoneアプリ「QZ-finder」や、Windowsアプリ「QZ-radar」などを公開しています。

また、「みちびき」が高仰角にみえる季節ごとのおおよその時間帯が知りたい方は、下の「みちびき」可視時間グラフをご活用ください。横軸が日にち、縦軸が時間、色が仰角を示しており、各都市において「みちびき」の仰角が60度以上(濃い部分)、10度以上(薄い部分)になる時間帯を示しています。


■「みちびき」可視時間グラフ

13. 現在使用しているGPS受信機やカーナビでも「みちびき」の信号を受信できるか?

一部の「みちびき」対応が明記されている機器では「みちびき」の信号を受信することができます。

しかし、現在使用されている受信機器が「みちびき」の信号に対応できるかどうか、またその対応方法などは、各機器および製造メーカーによって異なります。お手数ですが、販売元あるいは製造元メーカーまで直接お問い合わせください。

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