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QZナビ:みちびきの使命 「信号配信」

衛星から届くメッセージ

私たちはGPSを用いて自分の位置を知るような機器(受信機)を、普段何気なく用いています。

「空気のような存在」であることは、それだけ私たちの生活に溶け込んでいる証拠で、科学技術という面ではひとつの到達点であるといえます。しかし、その動作原理は、意外と知られていません。

今回のQZナビでは、準天頂衛星システム と みちびきの使命「信号配信」について詳しいお話をお送りします。

みちびきは計算しない。

カーナビや携帯電話を使って自分の位置を調べるとき、「衛星が」自分の位置を計算して教えてくれている、と思っていませんか?

実は、各衛星は、地球に向かって、信号を一方向に送信しているだけで、地球上にいる人の位置などは全く気にしていません。自分の位置の計算を行っているのは、実は「受信機」の方。つまり、携帯電話やカーナビなのです。受信機は、上空にある多数の測位衛星(GPSやQZSS)から信号を受け取り、各衛星との距離を測っています。そして、信号の中には、衛星がどこにいるのかという情報が入っています。

受信機は、衛星がどこにいるかが分かって、衛星と受信機との距離が分かれば、・・・そう。私たち自身の位置が分かるのです。

最低でも4機必要。多ければ多いほど正確。

GPS衛星(NAVSTAR:ナブスターといいます)は2010年10月現在、上空に31機飛んでいます。みちびきも2010年9月11日に無事に打ち上げられました。

みちびきの軌道は、8時間以上日本の天頂付近に見えるように設計されています。軌道の周期は通常の静止衛星と同じ(23時間56分4秒:1恒星日ともいいます)ですので、1日後(24時間後)のみちびきの場所は少しずれています。また、GPS衛星は1日に地球を2周します。(軌道の周期は、1/2恒星日となります) GPS衛星は、6つの軌道面に分かれているため、地球上の場所と時間の違いによって、上空に見える衛星の数が違ってきます。ある場所ある時刻で見える衛星数が8機であったり、また条件は12機であったり・・・見える衛星の数が変わってくると、計算された自分の位置の確からしさも変わってきます。

また、衛星配置も重要で、真上に見えると、高さ方向の誤差が改善されたりします。

データの種類

アルマナック

アルマナックデータは軌道上にある全ての測位衛星についての軌道情報です。

受信機はこのアルマナックを頼りに、測位に使用できる衛星を選び、信号を受信します。つまり、衛星を探すためのデータなのです。

みちびきからは、自分のアルマナックに加えGPS衛星のアルマナックを放送します。みちびきからの信号を一番初めに受けてもらえれば、他のGPS衛星の軌道情報も分かるのです。

エフェメリス

エフェメリスは測位衛星が放送する自衛星のより精密な軌道情報です。

アルマナックよりも精度が高いデータとなっており、受信機はこのエフェメリスから、信号を送信した測位衛星の位置を算出しています。アルマナックとエフェメリスは、カーナビや携帯電話のGPS受信機にも利用されている非常に一般的なデータです。

超速報暦と最終暦

測位信号を放送する衛星の軌道を、マスターコントロール局(MCS)のオフライン処理で精密に求めています。

この精密に求めた軌道を比較的早いタイミングで提供するものを超速報暦、解析の最終結果を提供するものが最終暦といいます。これらは主に精密位置決定や研究などの目的で使用されます。

QZSSでは、超速報暦を翌日の0:30(UT)に、最終暦を4日後の0:30(UT)に提供します。

NAQU情報

NAQUとは"NOTICE ADVISORY TO QZSS USERS"の略で、GPS ユーザに対して米国沿岸警備隊ナビゲーションセンター(NAVCEN)が配信しているNANU(NOTICE ADVISORY TO NAVSTAR USERS)のQZSS 版です。

QZSS運用者からユーザに対して、QZSSの運用ステータス(測位サービスの中断などに繋がる運用イベントの計画(軌道制御によるサービス停止期間のお知らせ)など)を通知します。

このNAQU情報を見れば、みちびきがいつ頃軌道制御をするかなどの情報を事前に知ることができます。 NAQU情報は、当サイトに掲載されるとともに、メールアドレスを登録頂ければ、NAQU情報の発行の際には、登録先に配信を行います。

QZSS+GPS データダウンロードシステム「USE」

QZ-visionでは、これら衛星データを開発者・技術者・学生および一般の方々にもっと手軽に利用していただくため、データダウンロードシステム「USE」を提供しています。

「USE」では、QZSSの各データと同時に、GPSのデータも取り扱っています。また、データ取得のわずらわしさを軽減するために、いくつかの全く新しいインターフェースを用意いたしました。

例えば、携帯電話など自分の位置を知ろうとするときに、アルマナックやエフェメリスなどのデータをQZ-visionの「USE」経由で入手してもらえれば、より素早く測位が行えるといった色んなメリットがあります。また、NAQU情報の配信も行っています。今後、実験スケジュールや実験評価結果の公開も行う予定です。是非、データダウンロードシステム「USE」へお越し下さい。

さらに詳しく:アルマナックとエフェメリスの関係

アルマナックもエフェメリスも同じ軌道計算の結果から生成します。

しかし、上に述べたように、この2つのデータは用途が異なるため、生成間隔と有効期間(賞味期限)が異なります。

アルマナックは全ての衛星について概ねの位置を知ることを目的としているため、有効期間を長く採ることができます。QZSSでは3.5日毎に計算しています。

エフェメリスは自衛星の正確な位置を知らせることを目的としているため、有効期間を短く設定しています。QZSSの初期設定では、有効期間が約2時間分の軌道の情報を1時間毎に、また、有効期間が約30分の時計の情報を、15分毎に更新しています。

準天頂衛星みちびき 完全対応スカイプロット「QZ-radar」

今回のQZナビでは、みちびきやGPS衛星とそのデータ、受信機などを説明致しました。関連して「USE」でダウンロードできるツールの紹介をします。

技術者に「SkyPlot」と呼ばれている衛星位置を計算するアプリケーション、その名も「QZ-radar」です。見た目も実力も兼ね備えた「QZ-radar」を使用して、測位の世界に足を踏み入れてみませんか?

あまり視界が開けていない山間地や都市部で測量をするときに、「QZ-rader」を見て、みちびきが真上にいるタイミングを狙う、なんていう使い方もできますよ。

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